ゴミ屋敷のエアコンクリーニングは、通常のハウスクリーニングとは一線を画します。まず、エアコン周辺に堆積した大量のゴミや不用品の撤去から始める必要があります。これが最も時間と労力を要する作業であり、クリーニング作業自体よりも大変な場合がほとんどです。ゴミが撤去された後、エアコン本体の状況を確認し、必要であれば分解して内部の汚れを除去します。フィルターはもちろん、熱交換器、ファン、ドレンパンなど、あらゆる部品に付着した頑固なホコリ、カビ、油汚れなどを専用の洗剤と高圧洗浄機を用いて徹底的に洗い流します。この作業には専門的な知識と経験、そして適切な機材が不可欠です。以前、ある現場で、あまりにも汚れがひどく、通常の洗浄では歯が立たないエアコンに出会いました。その時は、何度も洗浄剤を塗布し、時間をかけて汚れを浮かせ、ようやく本来の姿を取り戻すことができました私は以前、とあるゴミ屋敷の片付けと同時にエアコンクリーニングを依頼されたことがあります。その家は長年人が住んでいた形跡はあるものの、まるで時間が止まったかのように物が積み上がり、独特の匂いが充満していました。リビングにあるエアコンは、見た目からしてホコリとヤニで茶色く変色しており、フィルターも空気の流れを完全に遮るほど目詰まりしていました。電源を入れても微かに風が出るだけで、冷気は全く感じられません。まず、エアコンの周囲を覆うように積み上げられたゴミの山を片付けることから始まりました。この作業だけで丸一日かかり、ようやくエアコン本体にアクセスできる状態に。分解してみると、内部は想像を絶する状態でした。熱交換器は真っ黒なカビとホコリで覆われ、ドレンパンにはヘドロが溜まり、さらにはゴキブリの死骸まで見つかりました。正直、これはもう交換するしかないのではないか、とさえ思いましたが、お客様の強い要望もあり、徹底的な洗浄を試みました。特殊な洗剤を塗布し、高圧洗浄機で何度も洗い流すこと数時間。真っ黒だった洗浄水が徐々に透明になり、エアコン内部から本来のアルミの輝きが戻ってきたときは、心底感動しました。。素人が中途半端な知識で手を出すと、故障の原因になったり、かえって状況を悪化させてしまうリスクが高いです。プロの業者は、そうした難易度の高い現場でも安全かつ確実に作業を進め、エアコンを再生させる技術を持っています。
ゴミ屋敷のエアコンクリーニングはプロの技が光る