私は長年、汚部屋で生活していました。最初は少し散らかる程度だったのが、いつの間にか床が見えないほどのゴミと物で溢れかえり、いわゆる汚部屋、いや、ゴミ屋敷と呼べる状態になっていました。仕事のストレスや人間関係の悩みから、部屋の片付けに全く手がつかなくなり、気がつけば心が病んでいくのが分かりました。友人を家に招くこともできず、孤独感に苛まれる日々。そんなある日、たまたま見たテレビ番組で汚部屋の特集が組まれており、出演者が「このままではいけない」と決意する姿に自分を重ねました。それが、私の汚部屋克服への第一歩でした。まず、私は明らかにゴミと分かるものから捨てることにしました。最初はたった一つゴミ袋をまとめるだけでも大変な作業でしたが、少しずつスペースが生まれるのを見て、小さな達成感を味わいました。次に、一日の片付け時間を15分と決め、タイマーをかけて集中して作業する習慣をつけました。無理なく続けられる範囲で、毎日少しずつ進めることが大切だと気づいたのです。そして、どうしても一人では手に負えないと判断し、専門の片付け業者に依頼することを決意しました。最初は費用面で躊躇しましたが、見積もりを取って相談した結果、心の負担が軽減されるならと勇気を出しました。プロの迅速な作業には本当に驚かされました。あっという間に部屋が見違えるようにきれいになり、それまで感じていた重苦しい気分が嘘のように晴れていったのを覚えています。汚部屋を克服したことで、私の生活は劇的に変わりました。衛生的で快適な空間で過ごせるようになり、心が穏やかになりました。失っていた自己肯定感も徐々に回復し、前向きな気持ちで毎日を送れるようになったのです。今では友人や家族を気軽に家に招き、楽しい時間を過ごしています。あの時の決断が、新しい自分との出会いをもたらしてくれました。