インスタグラムのタイムラインをスクロールしていると、時折目を引くのが「ゴミ屋敷」の投稿です。一見すると衝撃的な画像や動画の数々は、多くのユーザーに驚きや興味、時には共感を呼び起こします。しかし、こうした投稿の裏側には、単なる好奇の目を集める以上の深い現実が隠されています。実際にゴミ屋敷と化した部屋を片付けた経験から言えば、インスタのキラキラした世界とはかけ離れた、泥臭く、しかし確かな変化の物語がそこには存在します。例えば、ある投稿では、足の踏み場もないほど物が散乱した部屋が、プロの手によって見違えるようにきれいになる過程がドラマチックに描かれています。それは単なるビフォーアフターの記録ではなく、その空間で生活していた人の心の変化を映し出す鏡でもあります。初めて依頼を受けた時、私は正直、インスタで見たような劇的な変化を生み出せるのか不安でした。しかし、作業を進めるうちに、依頼主の方の表情が少しずつ明るくなっていくのを目の当たりにし、この仕事の意義を深く感じたものです。ゴミの山の中から見つかる思い出の品々、そしてそれらを処分するか残すかを決める時の葛藤。インスタの投稿には、そうした細やかな感情の機微までは写し出されません。だからこそ、私たちは、投稿の向こうにある一人ひとりのストーリーに寄り添い、単に物理的な空間をきれいにするだけでなく、心の整理を促すサポートを心がけています。インスタの投稿は、ゴミ屋敷問題への関心を高めるきっかけとしては非常に有効ですが、その本質は、人の生活と感情が複雑に絡み合った、もっと奥深い場所にあります。私たちが手掛けるのは、まさにその奥深い部分に光を当てること。そして、きれいになった部屋が、新しい人生の一歩となることを願ってやみません。インスタの投稿は氷山の一角に過ぎず、その下には計り知れない物語が広がっているのです。